1. |
track 1
11:41
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2. |
言葉のベット
01:18
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言葉のベッド
言葉のベッドに
ぼくらはよこたわる
マットレスは送受信の地層
シーツは例えば石狩シーツ
枕は例えば国立気分
履歴を覆う地名性の渦
言葉のベッド
言葉のベッドに
とうとうぼくらはよこたわる
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3. |
月夜のボタン
01:41
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月がきれいなので
虫を食べることにした
抵抗して弾けて飛んだボタンは月になったが
光になれば月は見えず
虫のように真っ白になって歩いていた
月を見るためには虫を食べなければならない
変わらなければならない
月になってはいけない
今夜のきみは空のメダルのようで
コートの中はひとの形はしているが
凍結されたカードのように空っぽだ
月を見ず 花を見ず
メダルのようなボタンになって
拾われぬまま
照らされず
虫を食べるようになることなど思いもかけないのだ
ボタンの血を飲み月の肉を食べることがそんなにいやなら
二トントラックがバックするから
心をひねりつぶせばいい
花を見ず 強姦され
月を見ず 強姦され
ぺしゃんこになった二次元の光
ひとはいつか虫を食べるようになると
ぼくは今夜は思っているんだ
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4. |
逃避行
03:04
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わかるよ、そろそろ終わりだ
トンネルには 相変わらず 死んだ獣の風が 通っていたが
「気を悪くしてはなりません」という声がして車は夜を抜け出た
神は喜んだが
女は部屋に祭壇を設えていたので
それはたやすく 他の神々に取って代わられるのだった
1回目の旅行のとき、
2回目の旅行のとき、
怒りは激しくぶつかって
互いに譲らず、別れることになった
逃避行のようにして
世から離れていたのに
立ち飲み屋の前で 立ち止まり
外れたパチンコ玉が すとん と落ちるようにして 吸い込まれていった
隠れていても 風邪は引くもんだね
たまに天と地で メールした
やがてMAILER-DAEMONという返信が来るだけになった
きみの夢を見たんだよと 今日も メールしようとして
花屋の店先のような 茎を縦に流れる 霊のにおいがして
モオヴのバケツに 吐く形をした雲の 写真を撮ろうと
煮凝りのような
阿佐ヶ谷の
箱根の高さの上空から下までの空気を切り取り
線量を測定し
突然死した獣の糞便にラベルを貼った
マルコのような
ひべるにあ の
レモン色の夕方 と訳された あの時刻に
本当は暮らせていない人たちが
楽しそうに 残された時間を さんざめいて
3つ目の祭壇から 見捨てられ ヨコハマ の 日ノ出町あたりをうろうろしていた時
不意にあの直角の シリンダーのように切り取られた上下空気の線量が
ハト と コオロギに付着して聞こえてきた
電話に出ない時刻の 祈りのような野菜たちが 口を開けて
冬、寒、と 種々の彩りの 携帯を 打っている
帰って来て 休息することによって 救われる ような休日出勤の秘密を
もはや 隠さない
月経中の女のように
汚物と呼ぶ
ベルベットとリンゴ箱とローソクでしつらえた 祭壇
kinh Th’anh
夜道にベトコンラーメンていう看板が見えて
コオロギの羽根のようにしんなりした線量に
無気力であることが
分からないほど
動かなくてもよかった
逃避行 が
被曝による 寿命の短縮に
意味を変える
料理に被せる蓋のように
意味を覆う
射的場のような 灯りに
ぼくらは 立ち止まる
精算ボタンを押すと 足りないことが分かっている
痛みが幻想であるように
資本も幻想であればいい
トリガーを破壊することだ
逃避行のさなかに
全ての言説は空だ
静岡の海岸に
わたしがうち上げられている
女は夜中にジャスコの掃除をしていた
彼氏と一緒だったので淋しくなかった
トンネルの中は ロケットのようで
抜けると いつも わずかに
予言のように明るい 夜明けだった
逃避行と 測定器が その明るさの中で 出会っている
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5. |
track 5
01:45
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6. |
Fridays ~ 去年の秋
16:28
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7. |
too many wives
04:54
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